院長ブログ

2011.03.27

泥流地帯

 三浦綾子さんの”泥流地帯””続泥流地帯”は初めて読んだのはもう20年以上前ですが、

その時から折りにふれ何度も読み返している本です。十勝岳の噴火で起こった泥流が、

そこに住む家族を奪い、開拓した田畑を瓦礫の山に変え一瞬にして人々の幸せを失わせます。

そしてそこからの復興が物語の主軸なのですが、

田畑をもう一度よみがえらせようとする主人公の兄が、

どう考えても復興は無理だと思っている弟に

”生きているくせに文句を言うな、あの時死んだ人はそう思っているんじゃないか”と

弟を諭すシーンを思い出します。

計画停電や、なんやかんやの春ですが、”生きているくせに文句を言うな”

ですね。