院長ブログ
2012.01.22
妊娠、授乳と薬について
お正月も明けるといろいろ勉強会が開催されるのですが、
先週に続き土曜日は静岡で開催されている
“静岡県耳鼻咽喉科アレルギー研究会”に出かけて参りました。
まずは花粉の予想から。
昨年は10年に一度といわれるくらいの大量の飛散だったのですが、
今年はその1/3程度に減るだろうということでした。
スギも生き物なのでたくさん花粉を作った次の年は、
少々お休みなのでしょう。
私も花粉症なので、ありがたいですが
花粉が1/3に減っても、症状が1/3に減らないのが悲しいところです。
さて特別講演は“妊婦・授乳婦と薬物療法”でした。
妊娠初期はどの薬もだめというわけではなく、
内服した妊婦さん達のデーターなどから
危険性が少ないものも判明してきており、
治療に必要なら積極的に使用してもかまわないというものでした。
これは内服をしていることで妊娠を躊躇したり、
妊娠を知らずに薬を飲んだからと、根拠もなく中絶したりする例を
少しでも減らす目的があるそうです。
快適で、安心できる妊娠を女性に行ってもらう、
国(厚生省)の方針でもあるとのことでした。
授乳中の薬に至っては“抗がん剤と放射性物質以外は、
ほとんど内服が可能”と踏み込んだ話でした。
講師の先生が努めておられる国立成育医療研究センター内にある
「妊婦と薬情報センター」への相談も可能ですので
心配で誰にも相談できず悩んでおられる方などは
利用されるのも良いと思いました。