院長ブログ

2014.06.15

男の子女の子

いつもの診察の光景、年少さんくらいの子に「今日は幼稚園で何して遊んでいたの?」と尋ねると

女の子なら「あのね~あのね~」と一生懸命お話ししてくれる。

男の子ならそうはいかない。返事を返してくれることはほとんど無く、

まるで私の声など聞こえていないように、これから始まる診察(未知なるもの?)に体をこわばらしている。

言葉だけではない、女の子はお話ししながら私に目を合わせてくれたり、お母さんに振り向いたり、

状況把握に忙しい。男の子は緊張していない子でもあまり目を合わせてはくれない。

他の事を考えているのだろう、そもそも心が診察室にない。

誰に教えられたわけでもないのに、診察室での行動は1歳過ぎたあたりから男女に違いがある。

人類が誕生した400万年前で、その頃は狩猟生活時代。男は洞窟を出て狩りに出かける。

獲物を仕留めるときはぺちゃくちゃおしゃべりをしていると逃げられてしまうので、

息を殺し獲物の息づかいに集中する。もちろんそんな時は余計なことは何も聞こえてはいないだろう。

女は男が食べ物を持ってくるのを、他の女の人や子供達と待っている。

同じ共同体が健康で仲良くしていけるよう、ほんのちょっとした変化も気がつくように

めくばせ、コミニュケーションを怠らない。

農耕生活が始まって1万年くらいだから、それまで399万年はこのような生活を送ってきたので、

男女の脳にも狩猟採集生活が円滑に送れるようプログラミングされているという。

う~ん納得。そう考えると、診察が終って緊張から解き放たれた男の子が、

恐竜やら車やらウルトラマンやら今まで握りしめたものを見せてくれるのは、

狩りから帰ってきた獲物を披露しているって事かしら?ということは。。。親愛の情なんだろうなぁ。