院長ブログ

2016.12.18

ホームにて

♪ふるさとへ向かう最終に乗れる人は急ぎなさいと、やさしいやさしい声の駅長が~♪

静岡に来てからは年末年始は必ず実家のある高岡に帰っていますが、

今から10年前に一度だけ帰れなくなりそうになったことが。

当時は勤務だったので仕事治めの28日に最終便に乗るために羽田へ。天気は今日のように快晴。

三島駅に向かうタクシーの中のラジオでは冬型が急速に強まっていることを伝えていました。

こちらが晴天で風強ければ強いほど、北陸は雪です。

IMG_1503.jpg   
こんな快晴の時は北陸は悪天候。

搭乗手続きが停止中で嫌な予感。前の便は無事出発していたのだけど。。。

カウンターに着くと「たった今、欠航が決まりました」と。

ショックの私の耳に入ってきたのは「明日以降は満席です」という無情な声。

もうしょうがない。沼津に帰ろう。でも東京駅から帰ろうと。

ふらふらしながらたどり着いた東京駅のみどりの窓口で、ダメもとでもいいやと

「今日中に高岡に着く電車はありますか?」と聞いてみると、50代の係員さんはしばし沈黙の後、

「走りなさい。お金は乗ってからでいいから、走りなさい」と出発直前の上越新幹線のホームを教えてくれました。

まだ30代だったので何とか間に合い、大宮まで立っていたくらいで無事に高岡駅に着きました。

冒頭の歌詞は中島みゆきさんの曲です。

今年も帰省は北陸新幹線で。年末に帰るときにはこの曲と、10年前のエピソードを思い出し、

みどりの窓口の方向に目をやり感謝を心で伝えながらホームからホームへ歩いていきます。