院長ブログ

2019.03.24

さんまの骨

症例50歳女性。コストコの”さんまのかば焼き”を食べてからのどが痛いらしい。
ちなみにコストコの”さんまのかば焼き”はその頃割引で売っていて、
今回買うのは2回目で、最初に買った時は「結構小骨が多いさんまだな~」
と思っていたようだが割引に心ひかれたらしい。

不幸も重なったみたいだ。
卵焼きの中にかば焼きを入れたう巻き風なメニューだったため、
卵をかむ回数と、さんまをかむ回数が卵側にずれたのが不幸の一つ。
ずれようとしても、再度かみなおすのがいつもなのだが、
3月は仕事が忙しく、ついつい早飯をしてしまった、ことが二つ目。

IMG_2379.jpg 舌の付け根に刺さった骨。

骨を取る道具はあるが、その女性には何日目で自然に取れるか経過を見てみようと提案してみた。
その女性も提案に乗ってくれ、木曜日に刺さってからの経過を見てみることにした。
まず、3日目=土曜日。変わっていない。
次に、6日目=火曜日(写真)変化と言えば、土曜日より見えている骨の部分が短くなっているだけ。
痛みは変わらず(しゃべっている時は忘れられたらしい)、
もうこれ以上の我慢はいいか、ということで摘出の方針に変えることとした。
道具はあるけど、この患者の骨は私にはとれない。
何故なら患者は私だから。。。
休みの水曜日に市立病院を受診して、知りあいの先生に取ってもらいました(数秒で取れました)。
「骨が時間がたって溶けた分、つかむのが難しかったです」との感想と
「やっぱ自分の異物は無理だよね~」という慰めの言葉をいただきました。

今回の教訓。
・あんまり長く様子を見るのはやめよう。
・長く置いとくと、取れても痛みは2~3日続きます。