院長ブログ

2019.07.28

上達を科学する

土曜日の仕事の後、三島で勉強会があったので出かけてきました。
今回の講習は今までは感覚で評価していたことを、数値にできないかという話から始まりました。

医者の技術の熟練度を数値化する。
熟練医師と研修医に同じ医療手技をモーションキャプチャーをつけた状態でやって比べた結果、
結果も、手技にかかる時間も差はないが、動きの質に差が出るらしい。
熟練者は滑らかな動きで、研修医はギザギザした動きのイメージだと。
私も手術がうまい先生の手術に何度も入らせてもらったことがありますが、
彼らの動きには無駄がありません。
医療の話からずれるのですが、もう、何十年も前に読んだスキーに関する
「ステンマルク(Wカップ最多優勝者)の写真は面白くない」という記事を思いだしました。
トップスキーヤーの写真は躍動感が欲しいのだけど、ステンマルクの写真はいつも静かで面白みがない。
しかし躍動感がない事こそ、あらゆるシーンで雪とバランスが取れており
それこそが彼の強さの秘訣なのだ~~~という内容でした。
熟練者の動きなのでしょう。

今後多くの熟練者の動きのデーターを取りこんだなら、
これからの研修の合格判定は熟練者の域に近づいているのか?未熟なのか?
AIがやってくれるかもしれません。
ペッパー君に「まだまだ未熟です」と言われる日が来るかもしれません。
何十年もやっていて「ミミアカトリハ、マダマダデス」なんて言われたら、へこむわぁ~