院長ブログ

2019.11.17

依存症

ケーキを食べる。軽いランニング。酒を飲む。ショッピング。恋人とのハグ。
これらに共通することは何でしょう?
答えは脳内物質ドーパミン産生されるです。
ドーパミンについては以前のブログでなんだかんだと書いていますが、
最近依存症についての本を読んだでのあれこれ考えてみました。
本を読むきっかけになったのは、やめられない行動(=耳を掻く)のせいで
外耳炎を繰り返す患者さんがいたからです。
かゆみを感じ掻くと気持ちよくなってドーパミンが出るのでしょうか?
まあ病院に通う羽目にはなるけれど、社会的な罰を与えられたり、
家庭が崩壊することはないでしょう。

有酸素運動でもドーパミンは産生され、ランナーズハイという言葉もあります。
私も、マラソンでは無いですが、大学生の頃に小学生以来で泳いだ時に
「気持ちいい~、ずっと泳ぎ続けられるわ」という無敵感を味わいました。
その感覚を求め水泳を始め、仕事のために中断した時期はありましたが、
50歳に至るまで続けています。
水泳をやったからと言って、母親が「もうやめてよ」と泣くわけでもなく、
医師免許が取り上げられるわけでもありませんが。
けれど、そうやって何かにのめりこむ感覚がわかるから、
自分の周りに違法薬物がなくて本当によかったと、昨今のニュースを見て思いました。
依存症は習慣であり、習慣になるかどうかは身近にあるかどうかがきっかけだと思うからです。
ドーパミンから影響を受ける依存症の深刻さは、例えば麻薬は非常に深刻で
ランナーズ(水泳)ハイは軽く、
アルコールやギャンブルは人によっては中くらいより深刻という具合に
分けられるとは思いますが、ドーパミン産生の同じベクトルです。
だとすればみんな依存症になるリスクってあるのかもしれません。
SNSやスマホ操作だって。。。用心、用心。
富山の田舎で大人になるまで過ごし、好きな音楽も中島みゆきやミスチルだったせいで、
クラブミュージックで踊ることもなかったから、助かった面がある気がします。

そんなふうに考えると、耳かき依存症の人は耳かきの道具を一切捨てたらどうでしょうか?